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作者: 犬物語
【英文法】美しくて小さな古くて丸くて白いイタリア産大理石製コーヒーテーブル【形容詞】
テーブルをひたすら称賛するコーナー
 英語の勉強してるのよ。そんでたまーに息抜きってことで英語系YouTuberっぽい動画を観たりしてんだけど、その中でふと「これはおもしろい(Interesting的な意味で)」と思った文章があったのね。

 それがタイトルのヤツ。
 英語だとこう。

A beautifulうつくしく smallちいさい oldふるい roundまるい whiteしろい Italianイタリアの marble大理石 coffeeコーヒー tableテーブル.

:Kevin's English Room / 掛山ケビ志郎:
ttps://youtu.be/MAPwKcICJS0?si=rG9qxn0aZVEkxyS8


 これ、ひとつでも順番間違えると(厳密な)英文法としてミスってるんだって。しかも動画内で彼らは「学校で習ったと思うけど~」言うててこちらとしてはきょとん顔。だって習った覚えねぇもの。いや、わたし学生時代の英語の成績は絶望的だったのでなんとも言えんのですけどね?

 ただどーしても気になったので、勉強するつもりだった、完了不定詞と不定詞の受動態と動名詞の使い分けを時空の彼方に消し去りまして、ちょっち調べてみたんで読んでってちょーだいな。





:英語さぁん、せめて文法くらいは日本語に合わせてくれませんか?:

 前置き省略で結論から。1990年代に『OSASCOMPオーサスコンプの法則』なるものが提唱されたようだ。

・Opinion(意見/評価
  beautiful,nice,amazing
・Size(大きさ
  small,tall,short
・Age(新旧/年齢
  old,new,young
・Shape(形状
  round square,flat
・Color(色
  white,red,blue
・Origin(起源/産地/国
  Italian,Japanese,ancient
・Material(素材/材料
  marble,wooden,golden
・Purpose(目的/用途
  coffee,sleeping,running

 これらの最後に、今まで書いた形容詞をすべて包括した名詞、タイトルの例だと『テーブル』がくるわけだ。テーブルを複数形にしたいならこれらの文章の前に『冠詞 + 数量』を指定すればいい。

A lot of beautiful <以下略> table.

 ネイティブ的にこの順番にしなければ強烈な違和感があるらしい。動画の方はアメリカ-日本のハイブリッドの方だが、調べてみたらイギリス、オーストラリアなど英語圏であれば共通する認識らしい。言うてここまでの量をミスなく使えるかは微妙だそうだが、以下の場合は強烈な違和感を覚えるらしい。

✕ A red big car.
  色→大きさ→名詞
◯ A big red car.
  大きさ→色→名詞

✕ An Japanese old house.
  国→新旧→名詞
◯ An old Japanese house.
  新旧→国→名詞

✕ A wooden small box.
  素材→大きさ→名詞
◯ A small wooden box.
  大きさ→素材→名詞


 日本語だったら「赤い大きな車」言うてまったく違和感ない。他の例も、英語的に違和感マシマシらしい「日本の古い家」なんてむしろシックリくる言い方だし「木製の小さい箱」だってよく言いそうなもんじゃない?

 英語研究者というか言語学者たちによってこの概念が提唱され、それの善き例えとしていろんな文章が作られた。ってか英語学習界隈じゃ格好のネタらしい。業界で広く取り上げられてるので、たぶん大学の英語学科とかだと学習してるのかもしれない。で、これが2010年代にメディアで取り上げられ広く認知されるようになったそうだ……日本語で解説されてる動画ないかなーと思ったんだけど無いっぽい。ってことで英語だけど気になった方は参照してみてはいかが?

:MNB English Lessons:
ttps://youtu.be/nYpMhodd2yU?si=S4-4RamTUfM24Y52


 ちなみにOSASCOMPの前に"D"(Eeterminer = 限定詞)もしくは"AN"(Article = 冠詞/限定詞, Number = 数量)を挿入するパターンもあるので気をつけてね。

 教育機関によりいろんなパターンがあるんだわ。たとえばタイトルと同じ文言を探したら、ヨルダンにあるインターナショナルスクールがヒットしまして、そこの英語教育責任者『オラOlaラスランRaslan』という方が作成したテキストに書かれてました。

:SCRIBD:
ttps://www.scribd.com/document/1022261896/Complex-Nouns-Order-of


 アラビア語とかいう「なにそれ落書き?」みたいな文字を操れるのに英語まで学んじゃおうって? すげーななどと感心する日本人のオッサンがここにいますが、ひととおり調べてこんどは「なぜ?」って思った。

 ほら、日本人の感覚からすっと「赤くて大きい車」でも「大きくて赤い車」でも通じるし違和感ないじゃん? ってか[ A red big car ]でも[ A big red car ]でも違和感なかったのよ。でも英語ネイティブは後者じゃないとメタクソ違和感ありまくるそうな……いったいなぜだ?





:どんな名詞なのかハッキリしなさいよ!:

 言語学者が言ってたんだけどね、なんか「英語の形容詞は、曖昧で主観的なものから、確実で客観的なものの順番で言うんだよ」ってことなんだって。

 曖昧 → 確実。
 主観的 → 客観的。
 どういうこっちゃ?

 たとえば[ Beautifulうつくしい ]って単語。何がどう美しいかなんて人によるでしょ? なんかすっげー偉人が残した彫刻があるらしくて、ある人から見たら「すばらしい!」と評価できても別の人の目には「なにこのガラクタ?」みたいな感じに映るかもしれない。

 曖昧な基準。だから"Opinion意見/評価"は先に言う。

 大きさも人によっては感覚変わるはず。サッカーをやってる人にとってソフトボールは小さいと感じるかもしれないけど、野球をやってる人にとってソフトボールは大きく感じられるかもしれない。

 それから年齢、形状と続き、ようやく色という『多くの人がそれ・・だと理解できる客観的なデータ』にたどり着く。色もそうだが、さいごのみっつに関してはこう表現したらわかりやすくなるでしょう。

 百年経っても情報が変化しない。

 日本産のイスは百年経っても日本産のまま。
 木製のイスが百年後に鉄製になることはない。
 イスの利用意図も変わり映えしないだろう。

 これが英語ネイティブの感覚。これらを押さえた上でタイトルをもう一度読み直してみよう。

A beautifulうつくしく smallちいさい oldふるい roundまるい whiteしろい Italianイタリアの marble大理石 coffeeコーヒー tableテーブル.

<--主観的で曖昧-----ある程度客観的-----客観的で確実-->
美しくて小さな、古くて丸くて白い、イタリア産の大理石製コーヒーテーブル

:参照論文:
ttps://doi.org/10.1146/annurev-linguistics-030521-041835


 ちなみにって話。OSASCOMPの『主観→客観』とつなげる順番は世界各国の言語に見られるようです。日本語は形容詞の順番にゆるゆるガバガバな言語ですが、それでもこれを意識するだけでだいぶ聴きやすい日本語になると思います。

 その上で、日本語は『長い修飾子を先に言う』を意識すると言語学的にいいんだってさ。

✕ 光沢のある、白い、昨日デパートで拾った、落とし物
◯ 昨日デパートで拾った、光沢のある、白い、落とし物

 ぜひ日常生活にご活用ください。あるいはやたら難しい形容詞を連発して「ちょ、え、なに?」と相手を戸惑わせるのも一興。どう使うかはキミ次第だぜ☆



 ことばって何気なく使ってるけど、そこには人間の脳が必死こいて編み上げた無意識の法則? 認知の結晶? が詰まってるんだね。

 今回紹介したルールは厳密に守らなきゃダメってことじゃなく、ネイティブが無意識のうちに実践してる語順になります。なのでタイトルくらいながーい文章は気にしなくておっけ。逆に英語ネイティブ並にペラペラになりたい! って方はこの語順を意識すると一目置かれるかもしれないね。

 今後とも英語学習にいそしむ所存ですが、三単現の"S"に泣かされた経験のある方はぜひ☆や♡で評価をおねがいします。
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